[暫定版]真の無給医ランキング
自ら点けた火を自分で煽って消火するプロセスに定評のある文部科学省が、無給医に関する報告書を発表しました。
無給医、少なくとも2191人 と、なんとまぁ恐ろしい響きの言葉がSNSで飛び交っているのを見ると、お先真っ暗感がありますね。ところで私の大学は...(以下検閲により削除) しかし、巷で報じられている無給位の多い病院ランキングをまるで刷り込みの如く繰り返し見させられていると、不思議に思うことがあります。
大病院多くない?
日本経済新聞を始めとする多くの新聞社・ニュースサイトで報じられているランキングは、冒頭でご紹介した報告書の③および④に該当する医師・歯科医師の人数を用いています。ちなみにこの番号ですが、
①給与を支給している人
②合理的な理由があるため、労務管理の専門家への相談・確認も踏まえ、給与を支給していない者
③合理的な理由があるため、給与を支給していなかったが、労務管理の専門家への相談・確認も踏まえ、今後、給与を支給するとした者
④合理的な理由がなく給与を支給していなかったため、労務管理の専門家への相談・確認も踏まえ、遡及も含め給与を支給するとした者
⑤労務管理の専門家への相談・確認も踏まえ、引き続き、精査が必要であると大学が判断した者
となっています。つまり、簡単に言えば
①非無給医
②合理的側面の強い無給医
③合理的とは言ったが、普通に考えれば給与を支給すべきだった無給医
④ガチの無給医
⑤精査()が必要です
となります。
合理的な理由があるのに今後は給与を支払うって矛盾してないですか。
精査ってなんですかね、精査...
上記の分類に基づき、99大学・108の大学附属病院(本院)にて教員(助教授~)以外の医師・歯科医師を対象に調査が実施されました。
この結果を基に、(③+④)÷対象者数のパーセンテージランキングを作成し、「[暫定版]真の無給医ランキング」としました。⑤に該当する対象者が1人でもいる大学はピンク色でハイライトしています。また、対象者数が少なくなればなるほど極端なパーセンテージが出やすくなることにご留意ください。暫定版としたのは、いくつかの大学附属病院で精査()が必要であり、まだ正式な人数が確定していないためです。
* 暫定無給医数=③+④
* 暫定無給医率=(③+④)÷対象者数
◎ワースト10
- 北海道医療大学病院(100%)
- 奥羽大学歯学部附属病院(100%)
- 昭和大学歯科病院(100%)
- 愛知学院大学歯学部附属(100%)
- 神奈川歯科大学附属病院(90.0%)
- 日本歯科大学新潟病院(62.3%)
- 東京歯科大学水道橋病院(62.0%)
- 藤田医科大学病院(61.4%)
- 大阪歯科大学附属病院(53.7%)
- 岩手医科大学附属病院(50.6%)
100%という驚くべき数値をたたき出した皆様には特殊な事情があるのかもしれませんが、見事なほどに歯学部附属病院がランクインしました。あっ...藤田医科大学...岩手医科大学...
忘れてはならない、「精査」が必要な大学附属病院もご紹介いたします!カッコ内は⑤に該当する人数です。
- 日本大学医学部附属病院(321人)
- 東京大学医学部附属病院(239人)
- 日本大学歯学部付属歯科病院(211人)
- 慶應義塾大学病院(200人)
- 日本大学松戸歯学部付属病院(151人)
- 東京女子医科大学病院(135人)
- 明海大学歯学部付属明海大学病院(47人)
という感じです。闇が深いですね。やばそう(語彙力の低下)